評価
★☆☆☆☆
感想
この本では、Amazon、Apple、Facebook、Googleの四騎士の強み、特徴、生い立ちを通して、我々のプライベートな領域を全て把握し支配していることに懸念を促している一方で、彼らのような一部の人間によって淘汰されうる時代への覚悟、心構えの重要性を説いている。
この四騎士の凄みは2つあると考える。一つ目は、「日常生活の面倒な手続きや時間のかかる作業を取り除いたこと」にある。例えば、Amazonは、小売業で誰も目のつけなかった、顧客に一番近いテクノロジーとは無縁の物流・配送に着目した。そしてAmazonプライムにより、実店舗に出向くより圧倒的に簡単に商品を入手することができた。そして、アレクサによる音声入力や無人レジなど、これからも既存の小売業では成せなかったことに挑戦している。
もう一つの凄みは、「プラットフォームを築き上げ、莫大な投資により発展させていること」である。Facebookは、アプリであるフェイスブックとインスタグラムが人類の1/4もの人が毎日50分も使用されており、そこからユーザの行動分析を把握して最大のモバイル広告を築きあげた。さらに、自らはプラットフォームを提供し、ニューヨークタイムズなどの記事を購読できるようにすることで、自社に都合のいい情報をコントロールできるようにもなる。我々はフェイスブックで無意識に便利に感じる一方で、我々のプライベートに無秩序に侵入しているのである。
この2つの強みを四騎士は生かして現在の市場を席巻しているのである。そして自身の生きる強みを把握している。Amazonは小売の利便性の追求で、Appleは高級ブランド志向で、FacebookはSNSによる広告で、Googleはあらゆる情報の検索で。そして、これからの可能性に莫大に投資し、競合他社の寄せ付けをさせない。
ただ本当に大事なのは、四騎士の強みに危機感を覚えることではなく、あらゆる情報を把握されていると理解した上で彼らが提供するサービスをそれぞれがどう駆使して使いこなしていくかではないかと考える。個人レベルで危機感を背負っても仕方がないと考えるからである。
最後に、今回の著者は四騎士の後背に甘んじているからか、非常に感情的な表現で批判しており、アメリカ人に見られる比喩表現が分かりにくく、自分には素直に入ってこなかったため理解に苦しむ内容であった。そのため、評価は低いものとした。
個人的には読書を長い間中断してしまったことが反省である。